金融工学:アービトラージフリーという原則

アービトラージフリーについて


市場の価格には市場における平均的な将来予測
が織り込まれていて、
その予想通りになった場合、
様々な金融取引には
明らかな有利不利が存在しない
状況をアービトラージフリーといいます。


そもそも
アービトラージとは


為替の取引で言うとこんな感じでしょうか。
例えば、こんな為替があったとします。


1ドル = 1ユーロ
1ドル = 100円
1ユーロ = 90円


もし、この様な状況をみつけたら、
リスクなく90円を100円に
変える事ができます。


90円を売って1ユーロ買います。

その1ユーロを売って1ドル買います。

その1ドルを売って100円買います。

90円が100円になっています。


このように為替の売り抜けで、
利益を得る事を
アービトラージと言います。


しかし、実際にはこの様な事は、
起こりません。
起こったとしても、その状態はすぐなくなります。


みんなが
90円を売って1ユーロ買う
と、
円安ユーロ高になり、
1ドル = 1ユーロ
1ドル = 100円
1ユーロ = 100円
となり、
先ほどようなアービトラージ
一瞬でできなくなります。


この様に、
金融のあらゆる場面において、
明らかな有利不利が存在しない状況
に向かって必ず収束します。
この特性をアービトラージフリーと言います。


※実際アービトラージで利益をあげる事はできるようです。
自分は詳しく知りません。
上記の例は超単純化した例ですので、
実際にはもっとたくさんかつ複雑な貨幣の取引、
そこには手数料もかかります。
そして、莫大な情報のなかから、
瞬時にアービトラージ可能な状況を
把握しなければなりません。
さらに、その取引を素早くかつ途中で途切れることなく、
取引を完了するのは、
素人の自分が考えても難しそうです。
今回はアービトラージフリーという原則について
説明したかったので、詳しくは、各自に、
お調べくださいね。


※参考書籍

世界一やさしい金融工学の本です

世界一やさしい金融工学の本です